幸せの基準


今日は七夕。
54年前の今日、夫はこの世に誕生しました。
今日無事に54回目の誕生日を迎えることができたことを、空に感謝します。


今からちょうど7年前の5月、夫は入浴中に突然倒れました。
どれだけ呼びかけても反応のない様子に、頭は真っ白になりながらも、私の人生における重大な出来事が起こったということだけは理解できました。
意識不明でこん睡状態のまま、救急車に運ばれ病院へ・・・・くも膜下出血でした・・・・それもレベル4。
2.5cmもの大きな動脈瘤の破裂でした。


「青天の霹靂」という言葉は知っていたけれど、自分の人生でこんなことが起きるなんて、全く信じることができず、ずっと夢の中にいるような気がしていました。
ただ促されるままに、手術の同意書などの書類に、サインをしていたその日の映像が、今もはっきりと目の裏に焼き付いています。


しかし、神様は見捨てなかったのです!!


いくつもの幸運が重なり、手術は無事成功し、夫は一命を取りとめたのでした。
当初麻痺し、不随になっていた左半身も4日目には感覚が戻り、レベル4のくも膜下出血としては奇跡の回復でした。


17日間も集中治療室にいたとは思えない程、回復は早く、秋には社会復帰を果たすことができました。
今では、そんな大病をしたことを忘れてしまうほど元気に、普通の生活を送っています。
いまだに月に一度くらいは完全にダウンし、寝込んでしまうけれど、それも、あまり無理をしないようにという、神様からのメッセージではないかと思えるようになりました。


ここにくるまでには、いくつもの山を越えました。
そんな中で私が教えられたこと、いっぱいあります。
普通の生活を送れるってことがどれほど幸せなことなのか・・・本当の意味に気づくことができました。


家族そろって食卓を囲んでいる団欒のひと時。
朝、夫と娘が元気に仕事に出かけ、ひとりで洗濯物を干しながら、陽の光に包まれている時。
夕方に必ず送られてくる「帰るメール」を受け取った時の安堵感。


幸せを感じる瞬間がそこにはあります。
そう考えると、幸せの基準が、前とはずいぶん違っていることを実感します。


そして・・・今の私があること。
夫が倒れていなかったら、天職と思える今の仕事にも出会えなかったし、小さな幸せを積み重ねて、いつも幸せを感じることができる今の自分と出会うこともなかったでしょう!
すべて導かれているような気がします。


夕方、久しぶりの出張を終え、夫は戻ってきました。
独り立ちした長男も戻り、家族4人のささやかな誕生パーティーの開催です。


お父さん、お誕生日おめでとう!!


今日は雲に隠れて見えないけれど、雲の向こう側にある天の川と満月に、愛と感謝を込めて・・・