原初の記憶


昨日のクライアントは最近27歳になった奈緒ちゃんです。
ほんわかとした優しい雰囲気が漂っていて、まさに癒し系、最近アロマの勉強も始めているようです。


そんな奈緒ちゃんが4カ月ぶりに私のセッションを受けに訪れてくれました。


久しぶりに会った彼女は、いつもの元気さはなく、エネルギーが低迷しているように見えました。
会う前からなぜかコリアンダーとイランイラン、それにスィートオレンジが気にかかっていたのですが、彼女に実際香りを嗅いでもらったところ、とてもその香りが気に入った様子で、スパイスにバジルを1滴加えて、ブレンドを完成させました。


最近はアロマテラピーに、エサレンボディワークを融合させたセッションを行っています。
“今、ここ”にいて、相手のあるがままを尊重するという考え方・・・そしてゆったりとした波のリズムで、呼吸とともに全身を繋げる、ロングストロークの技法・・・そんな素晴らしさに出会ってから、セッション自体がもっと楽しく意味のあるものになったような気がします。


二人のエネルギーが繋がり、とてもいい時間が流れていると確信することができました。
セッションを終えた後、奈緒ちゃんの表情はとても安らいでいて、顔の色は白くすっきりして、目がパッチリ開き、まつ毛までクルンと上がっているのには、本人もびっくり!!


でも、そういうことは良くあることなのですが、私が驚いたことは、奈緒ちゃんの黒目がとても大きくなっっていたことです。
それはまるで、赤ちゃんの瞳のように、ピュアに輝いていたのには本当に感激です。


「すご〜い!!」
二人で大いに盛り上がりだったのですが・・・


今日になって「エッセンス オブ タッチ」の講習で習った言葉を思い出したのです。
それは・・・『原初の記憶』



『適切な形で触れられて育った子供の皮膚には、たいてい「心地よい」「ほっとするような」感覚が記憶として残っていて、それは、胎児期にお母さんの子宮の羊水の中に浮かんでいた時から、生まれ手からも大切にお母さんの手に抱かれていたころの記憶であり、それは皮膚に宿る原初の記憶だと言える。

成長してからも、他者から安全、安心な環境で、そっと優しく、適切に触れられた時、皮膚に宿る、原初の記憶がふと呼び覚まされることがある。それは、基本的信頼関係に由来するなつかしい感覚であり、触れられることでもたらされるリラクゼーションがとても深く、独特であるのは、こうした背景があると考えられる。』



私はきっと、奈緒ちゃんに原初の記憶が呼び覚まされ、深いリラクゼーションが起きて、純粋でけがれない赤ちゃんのような瞳になったのだと。


改めてタッチの素晴らしさを確認した出来事でした。
こんな仕事に付くことが出来たことに大きな喜びを感じ、世の中にもっと伝えていきたいと強く思いました。