ランチアロマ 私の想い


多分、もう10数年も前のことだと思いますが、偶然に見たテレビ番組で、私は一人の素敵な女性の姿に釘ずけになりました。
随分前のことで、あまり記憶は定かではないのですが、確か東北地方に住む年配の女性で、食堂か民宿を経営されていたと思うのですが、自分の畑で丹精込めて作った野菜を、野菜の気持ちになって調理している姿が映し出されていました。


ホウレン草がきれいな緑に茹で上がる瞬間を見逃さず、その女性の手にかかると、野菜に命が吹き込まれるような気がして・・・私はとても感動しました。
その方の作る料理を食べて、自殺を思いとどまった人がいるという話が、今も私の心に深く残っています。
作り手の愛情と、野菜の持つエネルギーがひとつになり、絶望の淵にいる人に生きる力を与えたのだと思います。
全てのものに対する大きな愛と優しさに、心が温かくなり・・・
「あぁ〜、私も年を取ったら、あのような人になりたい!!」心から、そう思いました。


何年経っても、どんな状況においても、多分私の核の部分ではそのことが忘れられず、だから私はずっとカフェをしたかったんだと最近気がつきました。
私の理想のカフェは、緑豊かなところで、こじんまりしていて、自分でつくったお野菜を使ってランチを出す・・・そんな儲けの薄そうなカフェは、まるで夢物語のようですが、人が癒される空間を作りたいと思っていることはずっと変わることはありません。
そんなカフェの実現には、少し時間がかかりそうですが・・・今の私に出来ることを考えた時、ランチアロマにたどり着きました。


身体は約60兆個の細胞で出来ていて、その細胞を作るのは食べること。
私たち人間も自然の一部であるということに気がついてからは、自然と調和した食べ物(出来るだけその土地の風土に合った旬のもの)を自然の恵みに感謝しながら食べるということを最も大切にしています。


私は植物との繋がりの深さを、最近ますます確信しています。
本当は自分で愛情をこめて作った無農薬の野菜を使って作るのが理想ですが、今の状況ではそれは叶わず、出来るだけ素材にもこだわり、心を込めて作ると、素材は答えてくれるのだということをはっきりと信じることが出来るようになりました。


心をこめて、素材の素晴らしさを引き出す料理は、人を作ることに他ならないのだと思うのです。
アロマとランチは全く別のものようですが、心と身体の結びつきを考えたら、確かに繋がっている。
そして健康と環境にを配慮したライフスタイル=「ロハスライフ」を目指す私にとっては、全て根っこは同じです。


そんな食の大切さの提案と、大地のエネルギーをいっぱい受けた野菜、すなわち植物の偉大な力を伝えながら、自分を大切にすることに気がついてもらえたらと思っています。


先日ランチアロマに訪れた26歳の一人暮らしの女性から、「今日、玄米炊きました。具だくさんのおみそ汁もいつも作っています!!」という言葉を聞き、私の小さな発信が彼女の心に届いたことがうれしくて・・・


すべての繋がりを大切にしたライフスタイルを、コツコツ伝えていきたいと思います。